ブギウギ序盤最大の見せ場!後輩に抜かれて退団を決意した桜庭を、鈴子が見事に翻意させる!
男役で競う桜庭(片山友希)は秋山美月(伊原六花)に実力で負け、退団を決意するが、それを鈴子の説得というか、鈴子が自分の熱い思いを桜庭にぶつけたことで、桜庭は退団を思いとどまります。
2023年10月18日に放送された『ブギウギー13回』での一コマですが、趣里ちゃんは本当にいい演技をしましたね!
『TVドラマimpression』では、TVドラマの感想をメインにお届けしていますが、『ブギウギ』については週に1~2のペースでお届けしていきたいと思います。
初回『ブギウギ』の感想はこちらから。
『ブギウギー13話』では小説に応募しては落選を繰り返している鈴子のお父さん(柳葉敏郎)も含め、鈴子や桜庭及び新人の梅丸生らが自身の才能に悩みを抱えている様子が描かれていました。
いったい人間の持っている才能とは何なんでしょうか。
今や日本人で知らない人はいない、アメリカMLBで活躍している大谷翔平や、ゴルフの松山英樹、前人未到の八階級制覇・将棋の藤井聡太などの天才ならいざ知らず、自身の才能で悩む人は世の中に数えきれないほどいると思います。それはこのドラマの鈴子や桜庭に限った話ではないでしょう。
しかしながらこれだけは頭の中に入れておくべきです。
確かにこのような天才達は生まれながらに天才的な頭脳や技量を持っていることは間違いありませんが、だからといって彼らが何の努力も無しに成功勝ち得たわけではありません。
例えばホームラン世界記録を打ち立てた『王貞治』は、毎日自宅で100本の素振りを欠かしたことがなく、ゴルフの松山は試合が終わって他の選手がみんな帰ってからも、一人残って暗くなるまでパットの練習をするそうです。
MLBの大谷は、まだ球界入りして間もない頃、居並ぶ一流プロの先輩を前にして「遊びたい、飲みたいなどと言っているようでは優勝などできません!」と活を入れたそうです。
現に彼は自身の才能に溺れることなく人一倍練習し、飲みに誘われても滅多なことで誘いに乗ることなく、甘いものも一切口にしないそうです。
このように並外れた天才肌の人間は決して才能だけで大成したのではなく、才能に加えて人の何倍も努力したからこそ成し得た結果であることを知っておくべきでしょう。
それからすると、天才ですら人の倍以上の努力をしているわけですから、そうでない凡人はそんな天才以上の努力をしなければならない理屈になりますね。
ちょっと脱線しましたが、その意味では鈴子はそれをわきまえていたのかどうかは分かりませんが、日々猛練習に励んでいました。
それに反し、桜庭は早々に脱落して退団の意思を固めますが、それを部員思いの大和(蒼井優)が「あなたは自分から逃げている」と桜庭をたしなめようとします。
すると大和の後ろから鈴子が叫びます「辛いよねえ、それなら辞めればいいよ」
大和は自分の意に反する言動をとった鈴子に驚きますが、鈴子は続けて「自分も才能がなくてすぐに後輩に抜かれていくが、それでも続けている」と桜庭に告げます。
それに対する桜庭の「鈴子は何で続けるのか?」との問いに鈴子は答えます。
「歌やダンスが好きやから、好きでしょうがないから続けてる。抜かされてもいいやないの。わてと一緒に抜かされようよ。そしていつか見返してやろうよ」
(すみません、思い起こしながらの執筆なのでセリフは正確ではないかもしれませんが、大意は間違っていないと思います)
そしてこの鈴子の熱い叫びに桜庭は心を動かされ、退団を思い留まります。
この趣里の熱延ぶりに感動させられました。
こんなことを言えば趣里ちゃんに怒られますが、正直趣里ちゃんはお母さんの蘭ちゃんと比較すると、残念ながら容姿ではお母さんより劣ります。
しかしその反面、愛嬌と人懐っこさ、可愛らしさ、ガッツではお母さんに負けていません。
彼女がその自分の持ち味を最大限に生かしてこのドラマに打ち込んでいることが、その演技から伝わってきます。
あくまで劇中での話になりますが、鈴子が桜庭を説得する目的での計画的な言動であったのか、はたまた目的意識なく、ただ単に自分の熱い思いをぶつけたのがたまたま桜庭を陥落させたのか、そのどちらかはこのシーンからは判読できませんが、私の推測では前者が30%、後者が70%くらいではなかったかと思っています。
またこんなシーンもありました。
鈴子が稽古場で歌を歌っていると、それを聞いていた大和が「あんたはもしかしたらその歌が武器になるかもしれんね」
おそらく、これが後の笠置シズ子を誕生させた布石になったのではないかと思います。
先ほどの才能の話ですが、俳優にしてもアスリートにしても、その全てが天才でないことは言うまでもありません。
その中にはもちろん運もあるでしょうが、運だけでは大成できません。
凡人であっても天才に負けない量の努力をすれば、天才になれないまでも近づくことはできます。
ただしただ闇雲に策もない努力では目的を達成することはできません。
自分の何が特徴なのか、何が『売り』になるかを見極めて、それを研ぎすまし、磨くことで成功の道が開けるのではないかと思います。
『ブギウギ』が今後どのような展開になっていくのかはわかりませんが、おそらく鈴子は自分の歌唱力にダンスを加えて、後の笠置シズ子を完成させるのではないかと思います。
そしてそのヒントを与えてくれたのが大和だったのでしょうね。
今回は以上になります。
次はおそらく来週になりますが、その中で名イシーンがあるようなら随時アップしていきたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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