うちの弁護士は手がかかる2話 目次
- 『うちの弁護士は手がかかる』あらすじ
- 2話の感想
- まとめ
────────────────────── - 1話:平手は六本木クラスでも好演!
- 4話:視聴率と感想!4話までの口コミも検証!
- 6話:平手が主役、ムロは脇役にすべき!
「あなたたちは犯罪者!」なんて言われたら誰でもビビるし、良心にグサッと突き刺さりますね!
2023年10月20日放送の『うちの弁護士は手がかかる』2話での1シーンで、杏(平手友梨奈)と勉(ムロツヨシ)の2人が、いじめの首謀者と同調者、それを黙認した生徒と教師合わせて30人ほどを前にして言い放った言葉です。
するとそれまでへらへらとしていた学生たちはそれを境に静まり返り、全員うなだれて悲痛な表情に変っていき、当時いじめの相手であった若宮に対し必死で許しを請います。
さて先週から始まった『うちの弁護士は手がかかる』ですが、やはりムロと平手が光っていますね。
初回の1話はこの2人の顔合わせに大半を費やしたので、20日のこの2話からが本格的なストーリーとなりましたが、2話ではこの『いじめ』を取り上げていました。
しかしですね、私としてはちょっと内容的に物足りなかったような気がします。
何か中途半端というか、もっといじめを深く追及してほしかったですね。
1時間という枠からするとやむを得ないかもしれないですが、あっさりし過ぎているような気がします。2回に分けても良かったのではないかなぁ!
とりあえず、2話の簡単なあらすじと私の感想を述べさせていただきます。
1話の感想を見ておられない方はこちらからご覧ください。
ある日杏のもとへ、杏の中学校時代の同級生・若宮円(渡邊圭祐)の母親が息子の名代で、若宮が中学1年生の時に受けたいじめの首謀者として、人気動画配信者の合田修吾(曽田陵介)を告訴したいとの依頼を受けます。
若宮は、合田だけでなく合田に加担した者、加担しないまでも同調したり見て見ぬふりをしたりと教師までもが一緒になって酷いいじめを受けたことが原因で、中学1年の途中から不登校になり、その後7年間一度も外に出られない状態であることを杏に訴えます。
「許せない!」と若宮の依頼を受けた杏は、民事訴訟を起こして合田に慰謝料を請求することにしたのですが、そこに立ちふさがったのはまたしてもあの杏の天敵・天野法律事務所で、天野法律事務所はある事実を引っ提げて杏に対向してきたのでした。
その事実とは、依頼人の若宮本人とその母親が、合田憎しのあまり合田に対しSNSで誹謗中傷を繰り返しおり、その事実を天野法律事務所の弁護士・海堂俊介(大倉孝二)が逆手に取り、お相子に持ち込もうとしてきたのです。
しかしそれでむざむざと引っ込むような2人ではありません。
その数日後、中学当時のいじめに関わった全員を実際にいじめのあった中学校の教室に集め、そこでたった1枚のいじめの証拠となる写真を見せて、冒頭の殺し文句を突き付けたというストーリーです。
この狙いは、この証拠だけでは法廷に持ち込むには弱いことから法廷闘争はあきらめて、社会的・道義的に攻め落とそうとの作戦だったのです。
2話ではいじめがテーマになっていました。
いじめは今や世界的なイシュー(根の深い問題)になっており、いじめはやはり先進国に多く、日本は堂々の世界2位という不名誉な記録を維持しています。
そして日本の場合は他の先進国とは明確に異なる特徴があり、それは皮肉にも日本人が世界から賞賛されている日本人の高い道徳心と集団心理が大きく関係しています。
他の国では途上国も含め、いじめがはっきりと形のあるものに対して行われます。
例えば体が不自由とか成績が悪いことを詰ったり仲間外れにしたりとかです。
それに対し、日本では逆に形のあるものには寛容で、外国でのこのような現象は比較的少ないようです。
ところが体は五体満足で成績が優秀であっても、『陰気・暗い、空気が読めない』など言いがかり的なほんの些細なことがいじめられるトリガーになっていることが多く、そこに日本人の集団心理が大きく絡んできます。
この集団心理が良い方向に転がれば、災害時の助け合い精神にもつながり、世界中から賞賛されることになるのですが、それが悪い方向に出るとこのドラマのようにいじめを集団で行うことになります。
心理学ではこのような悪い方向での集団心理を『集団浅慮(しゅうだんせんりょ)』といい、これは言わば『赤信号、みんなで渡れば恐くない』という心理で、いじめが悪い事であることは重々分かっているが、みんながやっているから、またそこからはみ出すことを恐れることから集団でいじめるようになります。
これは典型的な日本人特有の心理で、日本人というのは男女問わず、とかくみんなと同じにしたい、みんなと外れることを恐れる傾向があります。
古い話ですが、女子高生の間でルーズソックスが流行った時は猫も杓子もルーズソックスで、ブランドものが流行ればみんな同じブランドといった心理です。
最もそれが顕著に表れているのがスマートフォンで、日本におけるアイフォンは67.11%、アンドロイドは32.76%と圧倒的にアイフォンの占有率が高くなっていますが、世界では真逆でアンドロイドが72.37%、アイフォンが26.98%です。
これは一人がアイフォンを持つと、「乗り遅れたら大変」とばかりにこぞってアイフォンを手に入れるという集団心理からきているのです。
若干話がそれましたが、このような日本人の心理がいじめを助長することにつながり、いじめを深刻化させているのが、日本におけるいじめの実態です。
お断りしておきますが、私は何もここで『いじめ論』をぶちかますつもりはありません。
私が言いたいのはいじめというのは、特に世界第二位という不名誉な記録を持つ日本人にとって、それだけ大きな根の深いイシューであり、それを1話1時間という縛りの中に収めるのは無理があるのではないかと思っています。
すみません、つい理屈っぽくなりましたので、いじめについてはこのくらいにしておきますが、実はこれ以外にもこのドラマでいささか感じていることがありまして、それについては3話以降でまたお話しさせていただきます。
4話の感想をご覧になりたい方はこちらからどうぞ
では最後までご覧いただきありがとうございました。
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